はじめに:
インフルエンサーとして活動する中において広告やPRを行う際には、
必ず、景表法(景品表示法)に関する知識が必要です。
発展して薬機法も重要なので補足しています。
だがしかし、多くのインフルエンサーはこの景表法の名前すら知らない事実。
知らないでは済まされないので、必ず一通り目を通しておきましょう。
もしこの景表法違反を犯して広告宣伝・PRを行った場合、
全ての売り上げが没収されても、何も文句は言えないどころか、
罰金が発生する場合もあります
インフルエンサーが把握しておくべき
最低限の景表法の基本知識をまとめていきます。
景表法とは?
景表法は、消費者保護の観点から不当な表示や広告を規制し、公正な競争を促すための法律です。
具体的には、商品の表示や広告、景品等の提供方法に関する規制が定められています。
つまり、物を販売するときやPRするときに、
消費者に誤認させるものは全部ダメだよ〜という、
かなり幅広く適用される法律です。
インフルエンサーにとって重要な表示規制
インフルエンサーが景表法に遵守すべき点は、商品の表示や広告に関する規制です。違反すると、行政処分や罰則が適用される可能性があります。
・不当表示の禁止
商品の表示や広告において、消費者に誤解を与えるような内容は禁止されています。具体的には以下のような表示が禁止されています。
基本的にはこの3つを守ることが一番大事です。
a) 誇大表示:商品の性能や効果を過大に宣伝すること。
b) 事実無根の表示:商品に関する事実無根の主張や根拠のない表示。
c) 虚偽表示:商品の価格やサービス内容について虚偽の表示をすること。
それぞれ分かりやすいように例を出します。
a) 誇大表示の具体例:
スキンケア商品を宣伝する際に、「たった1週間でシワが完全に消える!」といった、現実的にありえない効果を謳う表現です。これは、商品の性能や効果を過大に宣伝しているため、誇大表示に該当します。
b) 事実無根の表示の具体例:
ダイエットサプリメントを宣伝する際に、「このサプリを飲むだけで、運動や食事制限なしで痩せることができる」と主張する表現です。これは、根拠のない情報を提供しており、事実無根の表示に該当します。
c) 虚偽表示の具体例:
オンラインショッピングサイトで販売されている商品の価格を、「通常価格10,000円のところ、今だけ1,000円!」と表示するものの、実際には通常価格が1,000円である場合です。これは、商品の価格について虚偽の情報を提供しているため、虚偽表示に該当します。
・広告表示に関するルール
インフルエンサーが守るべき広告表示に関するルールは以下の通りです。
a) 広告主の明示:広告であることを明示する必要があります。例えば、投稿文やハッシュタグで「#PR」や「#広告」を使うことが望ましいです。お金が発生する場合はほぼ全て、原則必要と考えて良いですが、
一番のポイントは、消費者(フォロワーさんなど)が、広告だとわかるか否かが1番の論点になります。最近だと、ステマ疑惑がかかるだけで、法リスクの他に炎上リスクも関わってくるので、一番気をつけるべきポイントです。
b) 贈与品やプレゼントキャンペーン:インフルエンサーが実施するキャンペーンやプレゼント企画は、適切な方法で開催されるよう注意が必要です。
罰則
違反した場合、以下のような罰則が適用される可能性があります。
a) 行政処分:警告、指導、業務停止命令など。
b) 刑事罰:100万円以下の罰金。
薬機法について
一番インフルエンサーが違反しやすい法律として、
薬機法も挙げられます。
さらに詳しく具体例付きでふかぼっていきます。
美容系インフルエンサーなどは特に、
化粧品や美容サプリメントなどの広告活動を行う際に、薬機法(医薬品医療機器等法)の規制を理解しておくことが重要です。
一番はこれです。
・誇大広告の禁止
美容系インフルエンサーが宣伝する商品の効果や性能について、
現実的にあり得ない誇大な表現を使用してはいけません。
違反事例:
「たった1週間でシミが完全に消える美白クリーム!」
このような表現は、現実的に達成できない効果を謳っているため、誇大広告に該当し、薬機法違反となります。
じゃあ、誇大なラインはどうやって決めるのか?
基本的には、よく訴求するであろう化粧品においては、
日本化粧品工業連合会(粧工連)の公式HPに載っている
化粧品ガイドラインの56の効能効果以外の訴求は、全て禁止です。
全てです。誇大じゃないからOKとかないです。
本当に気をつけないと、
知識のある人が本気になれば、
正直ほぼほぼのインフルエンサーを薬機法違反で訴えて、
収益没収等できてしまいます。
そのほかにはこちら。
※最近だと、CBDとかすんごく怪しかったですよね。。。
・未承認・未認証の医薬品・医療機器の広告禁止
未承認・未認証の医薬品や医療機器の宣伝は禁止されています。
商品の承認状況を確認して、適切に承認された商品のみを宣伝しましょう。
違反事例:
「日本未発売のダイエットサプリで簡単に痩せられる!」
未承認の医薬品や医療機器を宣伝することは薬機法違反となります。
・処方箋医薬品の広告禁止
一般向けに処方箋医薬品を宣伝することは禁止されています。処方箋医薬品を紹介する際は、専門家向けの場で行い、一般向けには広告しないよう注意しましょう。
違反事例:
「この処方箋薬でニキビが劇的に改善された!」
処方箋医薬品を一般向けに広告することは薬機法違反となります。
まとめ
インフルエンサーとして活動する上で、
景表法や薬機法に関する基本知識を理解し、適切な広告活動を行うことは、
動画をバズらせたり、商品を売るのとほぼ同等レベルで重要です。
基本的には、法律違反をしていた場合、
収益没収・アカウント凍結・罰金請求のどれが起きても文句は言えません。
攻めの運用知識も大事ですが、法律関連の守りの運用知識も同時に蓄えていきましょう。